【開発日誌】
バニラ×豚肉の衝撃。
伝統の先にある「香り」の境地
職人歴30年。
点心の道を歩み続けてまいりましたが、食の世界に終わりはござらぬ。
先日、奄美大島にて国産バニラの可能性を追求する
「AMAMIバリュープロデュース」様と出会い、
私の中に一つの閃きが走りました。
「バニラは単なる甘味ではなく、
肉の旨味を引き立てる
極上のスパイスになり得るのではないか」
今回は、その閃きを形にするべく挑んだ
「バニラ焼売」の開発記録を認めさせていただきまする。
1. 欧州料理の叡智に学ぶ
「バニラ=菓子」という固定観念。
実は、日本的なものに過ぎませぬ。
欧州の伝統的な高級料理において、
バニラは古くからスパイスとして
肉料理に重用されてまいりました。
フランスの伝統料理
「仔豚のバニラ風味(Porc à la vanille)」
や、クリームソースを用いて豚フィレ肉を煮込む技法。
これらが何よりの証拠にございます。
2. 「バニラード」と熟成の技
まずはバニラビーンズのさやを丸ごと豚肉の餡に忍ばせ、
一晩じっくりとなじませて香りを浸透させました。

さらに、ラードに香りを移した秘伝の技法、
「バニラード(バニラ×ラード)」
を仕上げに合わせました。
蒸し上げの瞬間、
体温で溶け出す香りの鎧。
まさに、理にかなった至高の焼売でございます。
3. 「地梨」が奏でる食感
加えたるは、中国クワイ「地梨(ティーリー)」。
シャリシャリとした独特の食感と瑞々しさ。
重厚なバニラ香との対比が、
今までにない体験を創り出しました。
4. 味の哲学:何も付けずに
「手でつまんで、そのまま頬張る」。
これこそが最高の嗜み方にございます。

点乃のつぶやき
「奉行、蒸し器を開けた瞬間、甘やかで上品な香りに包まれて…。この焼売を片手に、お酒を嗜む時間はどんなに贅沢かしら。」
点乃のXアカウント:@tenshin_tenno
次なる挑戦:陳皮との融合
次回は和漢の知恵「陳皮(ちんぴ)」の力を借り、
香りのレイヤーをさらに深める所存。
職人としての探求は、これからも果てしなく続きまする。

点乃のつぶやき