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2025.05.08

【伏見稲荷山の恵み、竹の香りとともに──初夏の焼売仕込み日誌】

 皆の者、御機嫌よう。
シュウマイ奉行、只今戻った──!

本日は、初夏の訪れを感じる仕込み場より、かたじけなくも一筆申し上げる。

さて、春の終わりから初夏にかけて、この京の町に香り立つものと言えば……そう、タケノコに他ならぬ。
西山は洛西の乙訓、長岡京の孟宗竹がことさら名高いが、われらが拠点、伏見の地にもまた、竹の群生する名所があること、知らぬ者も多かろう。

伏見稲荷大社の東山、いわゆる稲荷山の麓──。
鳥居をくぐり、参道を抜け、神の山を仰げば、そこには人知れぬ竹林が広がっておる。古より地元の衆が手入れを怠らず、神域を守りつつ、共に生きてきた証。その地で、今朝がた、ありがたき“お裾分け”を頂戴したのである。

──初物の、掘りたてタケノコ。

まだ土の香り残る若竹を手にし、これをどう使うかとしばし思案したが……はてさて、焼売に練り込まぬ手はなかろう。
われが焼売、ただの点心にあらず。四季の移ろいを包み、蒸気とともに香りを立たせ、食す者の心を動かす品にしたいものよ。



本日仕込んだは、「伏見筍焼売」──。

新筍は、湯掻いてもえぐみ少なく、しゃきしゃきとした歯ざわり。
皮をむき、繊維を丁寧に断ち切るように刻み、いつもの豚肉の餡にそっと加え、薄口の塩味でまとめあげる。

普段の焼売に比べて、野趣がひとさじ加わるこの味わい。
皮に包み、蒸篭に並べ、蒸し上がる頃には、蒸気とともにほのかな竹の香りが立ちのぼり、まるで稲荷山の風がそこに流れてくるような心地が致す。

竹林の地よりいただいた恵みを、点心に昇華する。
それが、われら京都点心福の心意気──いや、務めであろう。



ふと思えば、タケノコというもの、地中深く眠っておるのに、たった数日の陽気で、にょきりと顔を出す。
まるで、季節の隙間を突いて現れる、春の使者のような存在。

だが、掘り起こすのは一朝一夕ではならぬ。
筍堀りの名人曰く、「前日には音がせぬのに、今朝になると竹皮の破れる音がした」とのこと。まことに、自然と人とが交わる“瞬間”を捉える技、まさに神業と申せよう。

そして、それを料理に活かす者もまた、旬の尊さを知る者。
われら職人衆は、その一瞬を無駄にせぬよう、せっせと包み、蒸し、届ける役目を担っておる。



この「伏見筍焼売」、今の季節だけの仕込みであるゆえ、数に限りがある。
ご所望の御仁は、「京都餃子」「点心」「お取り寄せ」「焼売」などの言葉で、ぜひとも京都点心福を検索してくだされ。
あるいは楽天市場のページにて、旬の味をご覧あれ。

→ 塩焼売 商品ページはこちら

なお、こちらの筍焼売は、通常の塩焼売をアレンジした限定仕立て。
皮ごと蒸すことで、竹の香りがふわりと広がり、ひと口で初夏の山を歩くような気持ちになれるはず──。

冷凍保存も利くゆえ、食べたい時にレンジで温めて、蒸したての風味をそのままお楽しみいただけるであろう。



雨上がりの伏見、山から流れる風に竹の香が交じる今日の仕込み場。
シュウマイ奉行、心を込めて、五百余個の焼売を蒸し上げたり。

次なる仕込みもまた、季節の味覚とともに。
皆の衆、どうぞご期待くだされ。

──シュウマイ奉行、拝。

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