福福通信
2025.07.22
~伏見の港より、大阪湾までの旬を一献に~

🥢川風にそよぐ夏の食卓 ~伏見の港より、大阪湾までの旬を一献に~ 《シュウマイ奉行の御献立覚え書き》 --- 【一之膳】激辛焼売(京都点心福) 「夏の暑気に打ち克つとは、すなわち辛味の剣を抜くがごとし!」 用いるは、京都点心福自慢の激辛焼売。 蒸し器または電子の竈(レンジ)にて温め候。 添えるは和芥子、または刻み葱が良し。 冷たいおばんざいとの相性、まことに絶妙にて候。 --- 【二之膳】賀茂トマトとオクラの黒酢和え 「赤き実と緑の粘り、酸味を帯びて心を引き締む。」 賀茂の地より届く大玉トマト、湯むきして賽の目に。 オクラは塩で揉み、さっと茹でて切るべし。 黒酢・薄口醤油・砂糖を和え、滴ばかりの胡麻油で香りづけ。 夏の膳に清涼を呼ぶ、涼やかなる副菜なり。 --- 【三之膳】枝豆と豆腐の冷やしすり流し 「川面を渡る風の如く、涼しき椀を一献。」 枝豆は塩ゆで、豆腐は絹ごしに限る。 出汁と塩と共に、滑らかに攪拌せよ。 よく冷やし、涼を添えて供すべし。 刻んだ針生姜などを浮かせれば、涼味さらに冴ゆる。 --- 【四之膳】新生姜の混ぜご飯 「土の香、風の薫り、ひと口にて夏の田を思わせる。」 新生姜は細く刻み、油揚げは湯通しして細切り。 酒・塩を加え、米とともに炊き上げる。 炊きあがりに白胡麻をふり、香り高く仕立て候。 焼売との取り合わせ、まことに見事。 --- 【水物】すいかの果肉寒天寄せ ~柚子の香を添えて~ 「水をたたえし夏の果実、寒天に映して涼を招く。」 西瓜の果肉は種を除き、角切りに。 水と寒天で練り上げ、柚子果汁と砂糖で甘味を調えし液を注ぐ。 冷やして固め、清らかな余韻を楽しむべし。 --- 🏮結びの言葉 > 「伏見の港に始まり、大坂の潮に至る。 点心と旬菜の膳こそが、いまに息づく水運の記憶にて候。」 京の夏を舌に伝え、記憶に刻む一日とならんことを―― このシュウマイ奉行、願ってやみませぬ!