2025.09.19

京都の町家の角に、ひっそりと佇む「いけず石」。
道ゆく人や車に「そこは通らんといてな」と、やんわり伝える無言のしつらえ。
京都点心福の点心もまた、ひと口食べてはじめてその真価が伝わる、控えめなる一品。
焼売・餃子・春巻・水餃子・大根餅――
いずれも薄皮の奥に、手間と滋味をそっと秘めております。
「そこは通れまへんえ」と言いつつ、
その道の奥にこそ、“ほんまもん”がある――
それが京のいけず、そして京の点心でござる。
路地の角に黙して立つ石あり、
膳の端に湯気を立てる点心あり。
控えめにして、主役以上。
――しゅうまい奉行