2025.11.12

寒気いよいよ深まり、京の空気も凛と澄みわたる折。 この季節、ひときわ旨味を増すのが「九条ねぎ」にござる。 霜に鍛えられ、甘味・香気ともに冴えわたり、まさしく冬の主役たる青味にして── その妙味を存分に受け止めるのが、京都点心福の“ねぎ点心”二品に候。
九条ねぎは、季節の息遣いをそのまま味に映す、誠に風雅な作物にて候。
海老の甘味と豚肉の旨味を半々で組み合わせ、 そこへ冬の九条ねぎを惜しげもなく練り込んだ、職人仕立ての饅頭にござる。 蒸せばふっくら、焼けば香ばしく、湯気に乗って九条ねぎの香りが立ちのぼるさま── まこと、冬ならではの滋味深き一品にて候。
キャベツは豚肉の倍量。軽やかにして後味すっきり、 そこへ九条ねぎの青き香りを立たせるべく、刻み幅まで調えた餃子に候。 焼けば香りふくらみ、蒸せば甘味が際立ち、冬の九条ねぎの妙味を余すところなく伝える逸品なり。
香ばしく焼いた饅頭に、刻んだ九条ねぎを山盛りにして“追い九条ねぎ”。 さらに熱々の胡麻油をジュッとかければ、 香りの立ち上り、まさに別格。冬の贅を尽くした一口と相成り申す。
焼きたての餃子へ、塩と刻み九条ねぎを胡麻油で和えたものをひと握り。 香りの層がぱっと開き、上品かつ深みある冬味へと変じ申す。 簡素に見えて、実に奥ゆかしい仕上げにござる。