2025.12.10

2025年12月10日
初冬の伏見。空気は澄み渡り、柚子の黄金が台所に立ちのぼる頃にて候。 本日は京都点心福の台所にて、静かに柚子餃子を仕込み申した。
柚子餃子の生地は、キャベツ2:豚肉1。 白味噌の旨みで整え、香りを濁らせぬよう塩梅は慎重に。 油の重みを柚子が引き算し、噛んだ一瞬で冬の空気が開帳いたす。
柚子皮を刻むと、湯気のない厨房に冬の風が入り込むようでござる。 香りの余白を失わぬよう、完成後は −40℃の非加熱冷凍 にて封じ込める。
一、何もつけずに香りそのもの。
二、ぽん酢に柚子皮少々で冬酒が進む。
三、湯豆腐の脇で淡い旨みが往復し、宴が一段と晴れ渡る。
見た目は控えめながら、口に入れば香りが語り出す冬の点心。 お歳暮やご挨拶にも、胃にも心にも優しい一献にて候。