福福通信|京都点心福公式ブログ
2025.10.20
秋桜に寄せて、玉子春巻のやさしき香|京都点心福

秋桜に寄せて、玉子春巻のやさしき香
伏見の空にも秋の色が深まり、秋桜が風に揺れて候。 その姿、まるで玉子春巻の薄衣が油の中で舞うがごとし。 ふんわり卵皮に包まれた京の具材が、香ばしく咲く様はまさに“秋桜の味”にてござる。
🌸 コスモス豆知識
「コスモス」とは、ギリシャ語 kosmos――“秩序・調和”の意。 花弁の整然とした姿は、まさに宇宙の秩序を映すとも申す。 日本には明治の頃に伝わり、「秋桜(あきざくら)」と名付けられたのは与謝野晶子殿の詩が由来と伝わる。 花言葉は「真心」「調和」「優美」。伏見や嵐山では今を盛りと咲き誇っておる。
🍂 秋の献立に添えて
- 主菜:京都点心福「玉子春巻き」
- 副菜:九条ねぎとお揚げの炊いたん
- 汁物:かぶらと湯葉の澄まし汁
- ご飯:栗ごはん
- 甘味:柿の白あえ
🥢 玉子春巻き
材料: 京都点心福「玉子春巻き」2本、油 適量
作り方: 冷凍のまま170℃の油で約5〜6分。 表面が黄金色に輝いたら取り出し、油を切って半分に。 湯気立つ香が秋桜のようにやさしく漂うでござる。
🥬 九条ねぎとお揚げの炊いたん
材料: 九条ねぎ1本、うす揚げ1枚、だし200ml、薄口しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1
作り方: ねぎを3cmに、うす揚げを短冊に切り、調味だしで静かに炊く。 弱火で5分、火を止めて味をしみ込ませる。 冷めても旨し、まことに京のおばんざいの鑑にて候。
🥣 かぶらと湯葉の澄まし汁
材料: かぶ1個、乾燥湯葉少々、だし300ml、塩少々、薄口しょうゆ少々
作り方: かぶを薄切りにし、だしで柔らかく煮る。 湯葉を加え、塩としょうゆで調える。椀に盛り、葉を添えれば清らかさひとしお。
🍚 栗ごはん
材料: 米2合、むき栗200g、塩小さじ1/2、酒大さじ1、昆布5cm
作り方: 研ぎし米に塩と酒、通常の水加減。栗と昆布を加え炊く。 炊き上がりたる香に、秋の恵みを感じ入るでござる。
🍊 柿の白あえ
材料: 柿1個、木綿豆腐1/2丁、白ごま大さじ1、砂糖小さじ2、塩ひとつまみ
作り方: 豆腐の水を切り、白ごま・砂糖・塩を混ぜる。 柿を角切りにして和えれば、秋桜色の甘味の出来上がり。
秋桜を一輪飾り、玉子春巻きを肴に秋の宵を過ごす。 湯気と花が交わるそのひととき、まさに“京の秋”の極みにて候。