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 本日、風の便りにて届きし報は、横浜中華街の名だたる老舗「聘珍樓（へいちんろう）」が、業務停止との由。
誠に、驚きを禁じ得ぬ出来事にござる。

聘珍樓と申せば、創業明治十七年。
わが国における中華料理の礎を築きし店とて、格式高きその味は、長らく人々の舌と心を魅了し続けて参った。

その業務が止まるとは――まさしく、食の世界における一つの時代の節目と申せましょう。

中華を志す者として、また点心を生業とする者として、
この報に接し、ただならぬ寂寥の念を禁じ得ませぬ。

然れども、老舗とは、ただ古きにあらず。
幾度の波を越え、その志を継ぐ者あらば、必ずや再び暖簾を掲げる日が来るものと、拙者は信じてやみませぬ。

我らもまた、この地・京伏見にて、日々こつこつと点心を仕込む身。
時流に翻弄されることなく、守るべき味と技を、ただひたすらに磨き続けるのみ。

先人の築きし道に敬意を表しつつ、
わが志を失うことなきよう、ひとつ一つ、手を抜かず、包み続けてまいりまする。

いつの日か、また聘珍樓の味が戻る日を願いつつ――
拙者は、今日もまた湯気のなかに立ち、ひたすら餃子と向き合い申す。


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