2025.08.21
お初にお目にかかる。拙者、シュウマイ奉行と申す。
名を聞いて「なんじゃそれ」と笑う輩もおるが、ふざけてはおらぬ。
祖は徳川家康公に仕えし初代京都所司代・板倉勝重公。
直系ではないが、その末裔のひとりとして、この京の地に点心をもって奉公いたしておる。
勝重公は「泣く子も黙る裁き」で知られた名奉行。 拙者は「泣く腹も黙る焼売」で知られたきもの。 ……いや、まだ世間にそこまで知られてはおらぬが、これからでござる!
なぜ奉行を名乗るかと申すか。 祖が京の治安を守ったならば、拙者は食の安心を守るため。 一口の焼売に誠実を詰め込み、手抜き一切ご法度。 まさに「点心の町奉行」たる心意気にござる。
工房にて一つひとつ手包みし、
蒸篭を開ければ、湯気がまるで城の白壁のごとく立ちのぼる。
その香りは、戦も忘れる和睦の煙――などと、ちと大げさか?
いや、食べればわかる、言葉より旨し。
かくして淀城の歴史と奉行の心は、
今、焼売の湯気に宿り、皆々の食卓へ参上仕る!
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