季節の台所・夏の段
奉行、オクラの花で涼味の膳を申しつける
淡黄色の一日花――それがオクラの花にて候。朝に開き夕にしぼむ儚さは、まこと夏の風情。拙者、京都点心福の焼売と餃子を相伴させ、手早くも上等なる膳へと仕立て申す。
※食用の花は、無農薬・可食確認済みの品をお選びくだされ。
まず、花の取調べにて候
オクラはアオイ科。花は芙蓉やハイビスカスの同胞にて、淡黄の五弁が凛として美し。花弁は淡き甘みを宿し、天ぷらや酢の物の彩りに重宝。まさに「目にも舌にも涼」を運ぶ、夏の名脇役と心得られよ。
一日花
食用に適う
京の夏支度
主菜:肉汁焼売とオクラの花の天ぷら
- 肉汁焼売 … 8~12個
- オクラの花 … 6~8輪
- 薄力粉 50g/冷水 80ml/揚げ油 適量/塩 少々
- 焼売は袋のまま電子レンジにて温むるべし。
- 花はやさしく洗い、薄衣をまとわせ170℃で20〜30秒さっと揚げる。
- 焼売と天ぷらを同皿に盛り合わせ、塩ひとつまみで引き締める。
副菜:オクラと九条葱の酢の物(花びら散らし)
- オクラ 8本/九条葱 1/2本/生姜 少々
- 酢 大さじ2/薄口しょうゆ 小さじ2/砂糖 小さじ1/だし 小さじ2
- オクラの花びら 適量
- オクラは塩ずり→30〜40秒ゆでて冷水へ。輪切りに。
- 九条葱・生姜と和え、合わせ酢で味を調える。
- 花びらを散らし、涼感を添える。
汁物:生姜仕立て餃子と賀茂茄子の澄まし汁
- だし 600ml/薄口しょうゆ 小さじ2/塩 少々/三つ葉 適量
- 京都餃子~生姜仕立て~ 6~8個/賀茂茄子 1/2個
- だしに賀茂茄子を入れ、中火で3〜4分。
- 餃子を加え、さらに2〜3分静かに煮る。
- 調味のうえ椀に盛り、三つ葉を浮かべる。
ご飯物:とうもろこしの炊き込みご飯(夏仕立て)
- 米 2合/とうもろこし 1本(実・芯)/酒 大さじ1/塩 小さじ1弱/水 規定量
- 米を研ぎ、酒・塩と水を加え2合の目盛りへ。
- 実と折った芯をのせ通常炊飯。
- 芯を除き、全体をさっくり混ぜて出来上がり。
買い方の段(楽天/公式)
ポイント活用は楽天、有利なるまとめ買いは公式――用向きに応じて選ばれよ。