【奉行版】伏見唐辛子と京点心 — 中華風献立帖
冒頭コラム:伏見唐辛子、青き忠義の士
京は伏見にて育まれし「伏見唐辛子」。名に唐辛子とあれど辛味はほとんどなく、柔らかな甘みと青き香りを備えた稀有なる野菜にござる。焼けば香ばしく、煮れば旨みを湛え、炒めれば膳に冴えを添える。
伏見の豊かな土と水に育まれ、江戸の昔より都人に親しまれてきた。拙者・しゅうまい奉行もまた、この青をこよなく愛す。蒸気を纏う焼売の横に添えれば、主役を引き立てる忠臣のごとく膳を彩るのでござる。
奉行のひと言:「伏見唐辛子は辛からずして香り高し。都の夏を支えし青き宝にて候。」
伏見唐辛子×京点心 中華風献立帖
一、主菜:伏見唐辛子の青椒肉絲
牛または豚を細切り、筍と伏見唐辛子と共に炒め、オイスターの旨みに醤油を合わせる。白飯に酒に、力強き主役皿。
二、副菜:たまご春巻(京都点心福 謹製)
外はパリッ、中は玉子のやさしき旨み。伏見唐辛子の素揚げを添えれば、季節感さらに映ゆる。
三、汁物:伏見唐辛子入り酸辣湯
鶏ガラスープに豆腐・筍・伏見唐辛子を浮かべ、黒酢と胡椒大さじ1を利かす。卵ふわりと広がり、甘みと辛みが調和する爽快の一椀。
四、ご飯物:伏見唐辛子と豚ひき肉の炒飯
刻んだ伏見唐辛子を豚ひき肉と炒め、飯と合わせる。青の香ばしさが際立ち、点心との相性抜群。
結び
主菜の力強さ、副菜のやさしさ、汁物の爽快さ、ご飯物の香ばしさ。四味一体となりて、伏見唐辛子と京点心が奏でる中華御膳の完成でござる。
奉行のひと言:「伏見唐辛子は青き名奉行。点心の膳に添えれば、まことに格調高き一座と相成る!」