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2025.12.03
晩秋より初冬にかけ咲く茶の花。その多寡が示す木の体調と自然の兆しを、奉行の目にて解説。さらに点心と調和する焼売専用茶の妙味について記す覚書
2025.12.01
京都点心福の鬼辛焼売には、辛さの奥にふわっと広がる“陳皮”の香りが潜んでいます。辛さと旨みを立たせる隠れた名脇役・陳皮の魅力を丁寧に解説します。
2025.11.28
カラスウリの粘りが化粧下地として使われた古来の知恵と、舞妓の白塗りにおける“下地の極意”を、奉行語りにて詳らかにいたす。
京都・伏見の地に、突如として現れた時代劇さながらの男──
その名は「しゅうまい奉行」。
中華点心に命を懸け、今日も焼売の真理を求めて邁進するその姿は、
まるで江戸からタイムスリップしてきたかのよう。
京の都と現代が交錯する、
不思議でちょっとユーモラスな点心物語の幕が上がります。
「シュウマイ奉行」と聞けば、誰しも“しゅうまい”を思い浮かべるかもしれません。
しかし──京都点心福が誇るのは、それだけにあらず。
春巻、水餃子、大根餅、えびネギ饅頭……
職人が一つずつ丁寧に包み上げる京点心の世界は、まさに多彩な味の玉手箱。
第二章では、奉行自らが選び抜いた「京都の点心逸品」をご紹介します。
京都点心福では、京都の工房で一つずつ手包みした点心を
冷凍のまま、全国へ直送・通販しております。
焼売・餃子・春巻・饅頭など、種類豊富な品揃えで、
ご自宅用はもちろん、大切な方へのギフトにもぴったり。
この章では、お取り寄せの流れや、便利なセット商品の魅力をご紹介します。
全国の飲食店様・惣菜専門店様・ギフト事業者様へ
京都点心福では、業務用点心のご提供やOEM製造のご相談を承っております。
シュウマイ奉行の名のもと、
小ロット・完全個包装・オリジナル開発など柔軟に対応。
御社のこだわりを職人の技で形にいたします。
仕入れや商品企画でお困りの際は、
どうぞお気軽に「京都点心福」までご相談ください。
奉行と呼ばれる以前──その者は20年余り、中華料理の世界を渡り歩いてきた職人であった。
若き日にはホテルの厨房で腕を磨き、偶然の配属で点心部門へ。
上海料理を基礎に、香港出身の点心師から本場仕込みの技を学び、さらには四川系の巨匠のもとで、辛味の扱いや技術の奥義をも会得。
帰京後は、北京料理や日本独自に進化した広東料理にも身を投じ、中華四大系統すべてを実践的に体得するに至ったのである。

その名を「奉行」と名乗るのには訳がある。
シュウマイ奉行の17代前の祖先は、江戸初期の名奉行・板倉勝重──
大岡越前のモデルにもなった、初代・京都所司代である。
正義を重んじ、民の暮らしを思いやる血が、今も脈々と受け継がれている。


2025.12.06

冬の空気が澄みわたり、師走の夜はまこと静けさ深うござる。 この季節にめぐり来る満月は、古より「寒月(かんげつ)」と称され、 夜天に浮かぶその光は、心を鎮め、年の締めくくりを思わせるものでござる。
さて、寒月を迎える夜には、湯気が立つ食卓がよく似合う。 とりわけ、蒸し立ての肉汁焼売は丸き姿が月にも通じ、 蒸籠より立ちのぼる温もりは、冬の体に沁み渡るやもしれぬ。 忙しき夜でも袋のまま温めれば事足り、ひと粒より宴が成り立つのも、 点心の利点にござるな。
肉汁焼売 × 冬野菜 × 月見汁 × 菜めし―― 丸き食卓は「満つる」夜を寿ぐにふさわしい。
材料(2〜3人前)
肉汁焼売 … 6〜10粒(心持ちに合わせ増減可)
所作
1. 蒸籠にて7〜10分、湯気の中に身を委ねる。
2. または袋のまま温めてもよし。
3. 酢醤油・山椒塩・生姜醤油など好みの薬味を用意すれば、味わい深まる。
小鍋一つ、蒸篭一つで整うは、冬の夜のありがたき簡便に候。
材料(2〜3人分)
蕪 … 2個(葉あれば少々)
九条ねぎ … 10cm
出汁 … 300ml
白味噌 … 大さじ2〜2.5
みりん … 小さじ2
塩 … 少々
所作
1. 蕪は皮をむき、くし形に。葉は小口切り。
2. 出汁とともに弱火で10〜12分煮含める。
3. 白味噌とみりんで整える。
4. 仕上げに九条ねぎを散らす。
白味噌の甘さは、冷えた身に沁み入り、蕪の柔らかさを引き立てる。
材料(2〜3人分)
豆腐 … 150g
生姜(すりおろし) … 小さじ1〜1.5
卵黄 … 1個
出汁 … 400ml
醤油 … 小さじ1
塩 … 少々
三つ葉 … 適量
所作
1. 出汁を温め、豆腐を入れる。
2. 醤油と塩、生姜で整える。
3. 火を止め、椀に盛り、卵黄を落とす。
4. 三つ葉を一つまみ。
湯面に浮かぶ卵黄は、まこと一輪の満月。 冬の夜を穏やかに照らすものでござる。
材料(2〜3人分)
ご飯 … 2合(炊きたて)
青菜 … 100g(ほうれん草・小松菜・壬生菜など)
油揚げ … 1枚
醤油 … 小さじ1/2
塩 … ひとつまみ
所作
1. 青菜はさっと茹で、細かく刻む。
2. 油揚げは湯通しし、細く刻む。
3. 温かいご飯と和え、醤油・塩で整える。
菜の香りと油揚げの甘みが、焼売の旨みを引き立て候。
満月は「満つる」の象徴。 料理が豪奢でなくとも、湯気が立ち、静かに噛みしめれば、 心も体も自然と整っていく。
蒸し立ての肉汁焼売は、小さな月のごとく、 蒸籠の温もりとともに夜をやさしく照らす。 冬の夜に、湯気は十分なごちそうにござる。